町指定有形文化財 絵天井(えてんじょう)

公開日 2016年01月01日

 不動院にある「下西国(しもさいごく)三十三ヶ所」一番霊場の天井には、明治19年(1886年)ごろに奉納された色鮮やかな天井絵が描かれています。構図は、約1メートル四方の天女図を天井中央の左右に配し、その周辺を約30センチ四方の花図45枚が取り囲むものです。絵の技法は、日本画の流れを汲むものですが、名のある絵師によるものではないためか、やや稚拙(ちせつ)な印象があります。
 しかし、この天井絵には、絵の1枚1枚の裏面に奉納者の名前が記されているため、当時の庶民の信仰の広がりがわかる貴重な歴史資料になっています。奉納者の名をみると、不動院の近隣だけでなく、遠くは能登(石川県)の人の名もあり、信仰の広がりの大きさに驚かされます。

 

 
年代 明治19年(1886年)ごろ奉納
所在地 広島不動院
所有者 不動院
指定年月日 昭和61年3月25日
散策ガイド
  • 資料館―(旧吉野川沿いを歩いて)―不動院 約15分(1.0km)
  • 不動院―(境内を歩いて)―広島春日神社 約1分(0.1km)
近隣の見どころ

◆「下西国三十三ヶ所」ミニ霊場(町内各地に点在しています)
 松茂町内には、明治初期、不動院第11世住職の金亀義雄(きんきぎゆう)僧正が、有志とともに西国三十三ヶ所の霊場を巡り、各霊場の砂を持ち帰って建立した「下西国三十三ヶ所」ミニ霊場があります。

◆不動院(広島春日神社の北隣にあります)
 十一面観世音菩薩を本尊とする高野山真言宗の寺院で、寛文年間(1661年〜1673年)に、戦国大名三好長治(みよしながはる)の遺徳をしのんで建立されました。

 

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