町指定有形文化財 六地蔵尊(ろくじぞうそん)

公開日 2015年01月07日

 中喜来の光明庵跡地に立つ「六地蔵尊」は、現在、松茂町内に残る石造文化財として最も古いもので、安土・桃山時代の天正9年(1581年)2月15日に建立されました。この年は「本能寺の変」の前年にあたり、織田信長が京都で正親町天皇を前にして名馬500頭による馬揃えの大パレードを行い、その絶大なる権力を全国に誇示した年として知られています。
 こうした戦国動乱の時期に、中喜来の住民13名が、病気が治ることを祈願して、1枚の石板に6体の地蔵尊を彫り込んでお祀りしたのが、この「六地蔵尊」です。この石像は、400年以上にわたり、健康を願う庶民の心を伝えているのです。

 

 
年代 天正9年(1581年)2月15日建立
所在地 中喜来旧光明庵境内
所有者 呑海寺
指定年月日 昭和53年9月9日
散策ガイド
  • 広島春日神社―(国道11号沿いを歩いて)―六地蔵尊 約30分(1.9km)
  • 六地蔵尊―(国道11号を横断して)―中喜来春日神社 約3分(0.2km)
近隣の見どころ

◆中喜来観音堂(六地蔵尊の東側にあります)
 明治9年(1876年)に、中喜来の藍商人第9世三木與吉郎光治が、東京浅草にある浅草寺の聖観世音菩薩の分身を、この地に安置しました。
 これが観音堂のはじまりで、以後、中喜来の人々の信仰の対象として、現在も参拝者が絶えません。

 

地蔵尊